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宅建士は不動産営業に必須?未経験からの取得タイミングとメリットを解説

※本記事は広告(PR)を含みます。

結論

宅建士は不動産営業として働くうえで必須の資格ではありませんが、持っているかどうかで手当や任される業務の幅が変わるため、未経験からでも取得を目指す価値があります。

不動産営業に、資格はいらない。

でも「資格がある人」の方が有利、という矛盾した話をします。

前回の記事(理学療法士→不動産営業への転職)でも触れましたが、宅地建物取引士(宅建士)は、不動産営業として働くうえで必須の資格ではありません。ただし、持っているかどうかで評価が大きく変わるのも事実です。今回は、宅建士についてもう少し詳しく整理します。

不動産業界への転職全体の年収・休日・向いている人の傾向から知りたい方は理学療法士→不動産営業への転職はこちらもあわせてご覧ください。

そもそも宅建士とは何をする資格か

宅地建物取引士は、不動産取引における重要な説明(重要事項説明)を行うために必要な国家資格です。不動産会社は、一定数以上の宅建士を事務所に置くことが法律で義務付けられています(5人に1人以上の割合)。

つまり、宅建士自体は「営業をするための資格」ではなく、「不動産会社が法律上必要としている資格」という位置づけです。このため、宅建士を持っていなくても不動産営業として働くことはできますが、会社としては宅建士を持つ社員を評価したい、という構造があります。

この「必須ではないが評価される」という構造は、医療業界にはあまりない感覚かもしれません。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、資格を持っていなければそもそも業務ができない職種だったため、「資格なしでも働けるが、あれば有利」という宅建士の位置づけには、最初は少し戸惑う人もいるようです。

未経験からでも取得できるのか

結論から言うと、未経験からでも十分に取得可能です。宅建士試験は年1回(例年10月)実施される国家試験で、受験資格に学歴・実務経験などの制限がありません。

合格率は例年15〜17%程度で、決して簡単な試験ではありませんが、「実務経験がないと受けられない」「特定の学校を出ていないといけない」といった制限は一切ないため、未経験者でもチャレンジしやすい資格です。

宅建士試験の概要

宅建士試験(宅地建物取引士資格試験)は、例年10月の第3日曜日に実施される国家試験です。出題形式は50問・四肢択一のマークシート方式で、試験時間は2時間です。すでに宅地建物取引業に従事し、一定の登録講習を修了している場合は5問が免除され、45問での受験になります。

出題範囲は「権利関係(民法など)」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」の4分野に分かれており、中でも出題数が多い宅建業法と権利関係の得点力が合否を左右しやすいと言われています。合格ラインは50点満点中35点前後で推移することが多く、年度によって変動します。独学の場合、一般的に必要とされる勉強時間の目安は300〜400時間程度、期間にすると3〜6ヶ月ほどを見込んでおくと余裕を持って対策できます。

入社前・入社後、どちらで取得すべきか

これは実際によく聞かれる質問です。パターンとしては大きく2つあります。

入社前に取得してから転職活動をするパターン

未経験で入社し、働きながら取得を目指すパターン

どちらが正解ということはなく、「今すぐ本気度を示したいか」「まず現場を見てから判断したいか」で選ぶのが良いと思います。

独学で使われている宅建士対策の定番テキスト3選

独学で宅建士を目指す場合、代表的な市販テキストとして次の3シリーズがよく比較されます。それぞれの特徴を簡単に整理しました。

還元率(ポイント還元)はどのシリーズもほぼ同水準のため、迷ったら図解の相性や、自分が続けやすそうな構成で選ぶのがおすすめです。

独学 vs 通信講座、どちらで目指すべきか

宅建士の勉強方法は、大きく「独学」「通信講座」「予備校通学」の3パターンに分かれます。

方法 費用目安 向いている人
独学 数千円〜1万円程度(テキスト・問題集代) 自己管理が得意で、コストを抑えたい人
通信講座 2〜8万円程度 体系的なカリキュラムに沿って進めたい人
予備校通学 10〜20万円程度 強制力のある環境で勉強したい人、質問対応を重視する人

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士としての国家試験対策の経験がある人は、独学での自己管理に慣れているケースが多く、まずは市販テキストでの独学からスタートし、模試の結果を見て通信講座を検討する、という進め方でも十分間に合います。

宅建士を持っているとどう有利になるのか

求人票の「宅建士歓迎」「宅建士優遇」の違いを理解する

不動産業界の求人票を見ていると、「宅建士必須」「宅建士優遇」「宅建士歓迎」など、微妙に異なる表現を目にすることがあります。

未経験からの転職では、「宅建士優遇」「宅建士歓迎」の求人が現実的な選択肢になります。この段階で無理に資格を取ってから応募しようとせず、まずは未経験者を受け入れている会社に転職し、働きながら取得を目指すという進め方でも十分にキャリアを築けます。

宅建士以外に持っておくと有利な資格

不動産業界でのキャリアを考えるなら、宅建士と合わせて検討する価値がある資格もいくつかあります。

ただし、これらはあくまで宅建士を取得した後に検討すれば十分です。まずは宅建士の取得に集中し、業務に慣れてから追加の資格を検討するという順番がおすすめです。

医療職からの転職者が意識しておきたいこと

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、そもそも国家資格を取得して働いてきた経験があります。「資格を取って専門性を示す」というプロセス自体には慣れているはずです。

その経験を活かして、入社後に宅建士取得を目指すというのは、決して無理のある選択ではありません。むしろ、資格取得への抵抗感が少ないという点は、医療職からの転職者の強みだと思います。

指導していて感じた、宅建士取得に向いている人の傾向

理学療法士として指導していた経験を振り返ると、国家試験のために計画的にコツコツ勉強を積み重ねられるタイプの人は、宅建士のような資格試験でも同じように結果を出しやすい印象があります。理学療法士の国家試験も、範囲が広く暗記量が多い試験です。その経験があるからこそ、「範囲を区切って計画的に進める」勉強スタイルが、すでに身についている人が多いのではないでしょうか。

一方で、「資格を取ってから転職しよう」と考えすぎて、なかなか転職活動そのものに踏み出せない人も一定数見てきました。宅建士は必須資格ではないため、資格取得と転職活動を並行して進める、あるいは先に転職してから働きながら取得を目指す、という選択肢があることも覚えておいてほしいポイントです。

一度不合格でも、不動産営業を続けられるか

「宅建士に落ちたら不動産業界に向いていないのでは」と不安に思う必要はありません。宅建士はあくまで会社が法律上必要としている資格であり、営業成績とは直接関係がないためです。実際、宅建士を持たないまま優秀な成績を残している営業担当者も多く在籍しています。多くの会社では、翌年の再受験を前提にサポートしてくれる体制が整っているため、1回の結果で焦る必要はありません。

宅建士取得後のキャリアの広がり

宅建士を取得したあとのキャリアパスは、思っている以上に幅があります。

不動産会社内でのキャリアとしては、営業職から契約書類や重要事項説明を担当する管理職・専門職ポジションへのステップアップが見込めます。また、宅建士の知識は住宅ローンやリフォームなど、不動産に関連する業界へ転職する際にも評価されやすく、キャリアの選択肢そのものを広げてくれる資格です。

さらに実務経験を積んだ先には、賃貸不動産経営管理士などの関連資格を取得したうえで、不動産管理会社を独立開業するという道も見えてきます。理学療法士としての国家資格取得の経験がある人にとって、「資格を軸にキャリアを積み上げていく」という感覚自体は馴染みやすいはずです。

宅建士の登録・維持にかかる費用

試験に合格した後も、宅建士として活動するためにはいくつかの費用が発生します。資格登録手数料、宅地建物取引士証の交付手数料に加えて、5年ごとの法定講習の受講が必要になり、更新のたびに数万円程度の費用がかかります。多くの場合、これらの費用は勤務先の会社が負担してくれるため、個人で全額を用意する必要があるケースは多くありません。転職先を選ぶ際は、こうした資格関連費用の負担についても、あわせて確認しておくと安心です。

よくある質問

Q. 宅建士を持っていないと不動産営業になれませんか?

A. なれます。宅建士は「営業をするための資格」ではなく「会社が法律上必要としている資格」のため、無資格でも不動産営業として働くことは可能です。ただし評価や任される業務の幅には差が出やすい点は理解しておく必要があります。

Q. 何回目の受験で合格する人が多いですか?

A. 一発合格を目指す人が多い一方、複数回受験して合格する人も少なくありません。合格率が15〜17%程度で推移していることからも分かるように、簡単に合格できる試験ではないため、計画的な学習スケジュールを組むことが大切です。

Q. 働きながらの勉強で無理なく合格できますか?

A. 可能です。1日1〜2時間、期間にして3〜6ヶ月程度の学習を継続できれば、働きながらでも十分合格ラインに到達できます。理学療法士として働きながら国家試験対策をしてきた経験がある人にとっては、勉強習慣そのものへのハードルは低いはずです。通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用して、毎日少しずつでも問題集に触れる習慣をつけておくと、直前期にまとめて詰め込むよりも記憶が定着しやすくなります。

まとめ

宅建士は不動産営業として働くうえで必須の資格ではありませんが、持っているかどうかで評価・任される業務の幅が変わります。未経験からでも受験資格に制限はなく、入社前・入社後どちらのタイミングで取得を目指すかは、自分の状況に合わせて選べます。「宅建士必須」の求人にこだわりすぎず、「宅建士優遇・歓迎」の求人にも目を向けることで、選択肢はぐっと広がります。

医療職としての経験がある方は、資格取得のプロセス自体には慣れているはずです。不動産営業への転職を考えているなら、まずは業界研究と並行して市販テキストを1冊手に取ってみるところから、宅建士取得も選択肢の一つとして検討してみてください。

賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理のパターン別の年収の違いについては不動産営業の年収・歩合制のリアルはこちらで詳しく解説しています。不動産営業関連の記事をまとめて読みたい方は不動産営業まとめページもあわせてご覧ください。

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